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黄 :  本日はお忙しい中、有難う御座います。
『voice of china』は、中国の『中央人民広播電台』いう中国で一番大きなラジオ局の日本版サイトで、来年で5周年になります。
今回は、来年が『日中国交正常化40周年』ということで、今まで日本や中国に携わって来られた要人の皆様にインタビューをさせて頂いております。
高村先生は、日中友好議員連盟会長、それから少林寺拳法の親交議員連盟会長も歴任されていて、中国とはとても強い関わりというか、いつも温かく・・・

高村先生 :  温かく、時には厳しく!(笑)

黄 :  はい。温かく厳しく見守って頂いて。(笑)
是非、そんな高村先生に中国に対するお考えをお聞きしたいと思います。

高村先生 :  基本的に中国っていうのは日本にとって『未来永劫引越しが出来ない隣人』ですよね。

黄 :  はい。

高村先生 :  大平総理が1979年、訪中した際に『豊かで安定した中国は、日本の国益である』と。こういう考えに基づいて『対中ODA』を開始した訳です。30年間、多い時もあったし最近は少ないのですが、ODAを供与して、その間、中国が物凄く頑張って、世界第二位の経済大国の座を日本から奪取した訳です。まぁ、そういう意味では、もう『対中ODA』というのは必要ない時代に入って行きますが、大平総理の言った『豊かで安定した中国は、日本の国益である』という考えは日本にとってこれからも大切なことだと思っております。中国の力が強くなると、日本の中では中国の発展に対して色んな考え方がありますが、輸出入をとってみても、日本にとって中国が第一位の取引先なんですよね。ですから中国の発展は日本のチャンスであるという気持ちでこれからも接して行くことが日本にとって大切なことだと思っております。

黄 :  日本にとっても中国にとっても、隣国同士が仲良くアジアの為に一緒にこれからの世界を歩んで行くことはとても大切なことだと思います。

高村先生 :  中国の人にもそう思って貰わないと困るのです。私の方はそういう風に思ってやっております。

黄 :  私は中間の立場を取りまして、私にとって日本と中国は、
父の国=中国 母の国=日本
ですので、両国が隣国同士、将来アジアの為に力を合わせて、仲の良い交流を行って頂きたいと思っております。

黄 :  来年が日中国交正常化40周年ということですが、今後の日中関係の展望についてどんなお考えをお持ちでしょうか。

高村先生 :  両国の指導者が『戦略的互恵関係』が必要だと、こう言っておられるのはとても良いことです。『戦略的互恵関係』というのは両国にとって死活的に大事なことなのです。その一方で日中間というのは、歴史的な色々なことに纏わる中国の人にとっての感情と、日本人にとっての感情に齟齬がある面がある訳です。
『もう65年経ったじゃないか。もう謝ったじゃないか。』 っていう方と、
『あれだけのことをして、まだ謝り方が足りない。まだ65年しか経っていない。』 という双方の感情です。国民感情の齟齬があります。
また、近隣であるが故に色々ぶつかる点もあります。そしてある種のライバル意識というのも経済大国同士で出て来ていたり、色々難しい面があります。ですから、よほど両国の指導者が賢い判断をしないと『戦略的互恵関係』じゃなくて、私の作った言葉で言うと『戦術的互損関係』、目先の事に拘ってお互いに損する関係になりかねない。なりかねないからこそ、お互いの指導者が常に賢い判断をして貰いたい。指導者が賢い判断をするといっても、政治体制がどうであっても、やはり国民感情の枠を超えた賢い判断というのはなかなか出来ないですよね。ですから、両方の国民感情のギャップを埋めていかなければいけないのですが、その為にはあらゆるレベルでの交流、あるいは、あらゆる範囲っていうのでしょうか。政治、経済、文化、あらゆる範囲での交流。あらゆるレベルというのは、青少年から、政治のトップ同士の交流。そういったものを幅広く続けて行かなければいけないでしょう。衝突しても両国にとって得な事はないのですから。ただし、衝突せざるを得ない面もあります。そこをどう上手くコントロールして行くかということ、それはお互いの国民感情をどうコントロールするかですから、相互交流に始まって相互理解、相互信頼を広めて行くといったことがますます必要になって来ているということです。

黄 :  私は日本と中国の文化交流を主にやって来ましたが、やはり、政治経済というのは以外と影響を及ぼし易い部分なのですが、文化的交流であれば民間レベルの草の根の活動みたいなことからやって行けるのではないかと思います。日本と中国というとどうしても、若い人の交流が無いように私は思います。ですから、若い世代にもっと交流をして欲しいと思います。

高村先生 :  そうですね。青少年交流っていうのは特に大切なので、私は、去年・今年と日中友好議員連盟の中国訪問の団長として行っておりますが、同じ5月4日、同じ人民大会堂の同じ部屋で習金平国家副主席とお会いして、周副主席の方から、
『去年も同じ日に同じ部屋でお会いしましたね。』
と声を掛けて頂いたことがあったので、その際に私の方からも、
『あらゆるレベルでの交流、取り分け青少年の交流が必要です。』
ということを申し上げて、習近平副主席へ全面的に羨望を話しました。もう一つは、不幸なことがあると割と今までは全ての交流が止まってしまうということがあります。そうではなくて、せめて議会同士は、日中間でどんな不幸なことがあっても、不幸なことがあればあるほど交流することが必要なので、全人代の方にそういうことを伝えて欲しいと習近平副主席に申し上げました。そのことが効果あったのかは分かりませんが、すぐに議会同士の交流が復活したというのはとてもいいことだと思いました。

黄 :  今先生がおっしゃったように、そういうことに影響されずに続けて来たことは続けられるという、そういった両国の配慮、政治的な配慮というのもありますし、民間の人たちがお互いの国を理解することが必要なのではないかと思っております。

高村先生 :  これだけは中国側に対する注文ですね。日本政府は、全ての交流を止めるなどということは言わないし、日本政府が言ったとしても止められませんが、中国側は止めるし、止めることが出来るということがあるので、これだけは我が国からの中国側に対する注文ですね。問題があればあるほど交流を深めて行きたいと。

黄 :  本当に私もそう思います。そうすれば誤解を無くし理解をさらに深められて、今は徐々にですが、お互いに理解し合える隣国の友情が芽生えるのではないかと思っております。
私が2009年に四川大地震の記録映画を作った時に、高村先生が会長をやっております日中友好議員連盟からも、協賛という形で協力を頂きました。その節は本当に有難う御座いました。先生が中国によく行かれたり、習副主席とお会いしたりとしていらっしゃいますが、何か中国に行ったり、こちらで中国の政治家の方や民間の人たちとお会いしたエピソードとか、何か心に深く刻まれたようなことなどありましたらお聞かせください。

高村先生 :  日中関係の4つの『基本的文章』ってご存知ですか?

黄 :  はい。

高村先生 :  特に中国側が強く強調されるのですが、そのうちの最近の2つに私が外務大臣として関わりました。この40年の間の日中間の基本的文章。第三番目の文章が、1998年に江沢民主席が日本に来られた時の、小渕総理と江沢民主席の間の日中共同宣言ですが、中国側は唐家?外交部長、日本側は外務大臣としての私でした。直接かなり激しいやりとりをして、その時のことは中国側がかなりの不満を残したと思うのですが、それでもそれが出来た以上、中国側の方から積極的に、『第三の基本的文章だ。』と言って貰い大切にして頂いているというのは大変有難いと思っております。第四の基本的文章というのは、2008年の福田総理が中国に行かれた時の、福田総理と胡錦濤主席の間で出来た『日中共同声明』。これが所謂『戦略的互恵関係』ということの文章ですが、戦略的互恵関係というのは日中両国が仲良くするというのはもちろんのことですが、日中協力してこの地域の平和と安定に貢献して行こう、世界の平和と安定に貢献して行こうということなんです。これは戦略的互恵関係というのですが、実は1998年の日中共同宣言にもその萌芽はあったのです。単に両国が仲良くすることだけではないのだと。両国仲良くするだけじゃなくて両国協力して地域の為に貢献して行きましょう、世界の為に貢献して行きましょうというのが1998年の共同宣言にあり、そして、それがきっちり2008年の日中共同声明で戦略的互恵関係という形で出来ました。その戦略的互恵関係を名実共に作る為には、先ほど言った両国の幅広い交流、あらゆるレベルの交流、あるいは政治、経済、文化、あらゆる分野での交流、そういうことが必要になってきますし、40周年を期にさらに盛り上げなければいけないと思います。

黄 :  はい。先日、程大使のインタビューをした時にも同じようなことを仰ってました。

高村先生 :  そうですか。

黄 :  はい。うちのサイトにも載っておりますので、詳しい内容は是非ご覧頂ければと思います。やはり、中国の指導者もそのような互恵関係ということを重視して頂いて、今後の日本と中国の展望というか、これからの両国の交流がそれに基づいてやって頂ければ本当にいいのになという風に、私もインタビューをしながら、大使がそのようにお話をして、今日、高村先生も同じことを仰っているので、お互いのリーダーシップを取る方たち、それから徐々に民間に伝われば良いのではないかという風に思います。多分、大勢の方は文章の内容や互恵関係というものがどんなものかをよく分からないのだと思います。

高村先生 :  内容の細かいことは分からなくて良いのですよ。仲良くしましょう、仲良く両方で地域や社会の為に貢献して行きましょう、この精神が分かって貰えればね。

黄 :  そうですね。両国の色んな歴史的や背景など、今までのことを考えると大事なことですが難しい。しかし、田中首相が1972年に国交正常化した時に周恩来総理も言っております、『昔のことは昔のことでこれからが大事だ』と。やはり、中国の人にとっても日本の人にとっても周総理はとても尊敬される政治家の一人でもありますので、そういうことを胸に刻んで、日本と中国が本当に仲良く交流出来ればいいなといつも思っております。そういうお力とかお言葉っていうのは、私たち華僑にしても、とても力強い励みになっております。

高村先生 :  是非、頑張って下さい。

黄 :  はい。有難う御座います。

黄 :  最後の質問になりますが、先生は少林寺もやられると聞いておりますが、何か趣味とか好きな食べ物とかざっくばらんなお話をして頂ければと思います。

高村先生 :  世界の三大料理って知ってますか?

黄 :  はい。確か中国料理、それから・・えっと、フランス料理、あとはトルコ料理??

高村先生 :  トルコの外務大臣が外交団と食事をした時に、
『世界の三大料理っていうのは、中華料理、フランス料理、それからトルコ料理だと言われているが・・・』
と、こういう話をしたのだそうです。そこには日本の代表の人とイタリアの代表の人がいて、
『おい、トルコの料理が世界の三大料理だって聞いたことがあるか?』
『世界の三大料理って、中華料理、これはまぁ仕方ないよなぁ。』
『フランス料理っていうのはイタリアのトスカーナ地方のものをアレンジしただけで、やっぱりイタリア料理だ。』
『そして日本料理。』
『この3つが三大料理だ。』
この日本とイタリアの代表の人で一致したんだそうです。
まぁ、それはそれとして私が思うのは世界で一番美味しい料理は、

『日本における中華料理。』

高村先生 :  (笑)

黄 :  (笑)

黄 :  日本は全ての国の料理が美味しいですよね。

高村先生 :  私にとって一番美味しいのは日本における日本料理。次は、日本における中華料理、その次は、日本におけるフランス料理かイタリア料理。
まぁ、それはそれとして、学生時代から少林寺拳法を学ばせて貰ってました。少林寺拳法というのは中国の少林拳の流れをくむけれども、少林寺拳法というのは戦後日本で編纂された日本の武道で、中国の嵩山少林寺とも日本の少林寺拳法とは非常に友好関係にあります。少林寺拳法の総裁の宗由貴さんという人が中国の国家友誼賞を頂いた時に、私が宗総裁に『今度、嵩山少林寺に私が鞄持ちで着いて行きますから。』と言ったところ、鞄は持たせてもらえなかったのですが、現実に着いて行くことになりました。嵩山少林寺の中にも日本の少林寺拳法の開祖 宗道臣先生が贈った記念碑などがあり、嵩山少林寺と日本の少林寺拳法がそれぞれとても仲良くやっているということは非常に良いことだと思いました。

黄 :  その他、お休みの時などは音楽を聞いたりとか、コンサートに行かれたり、そういったことなどはありますか?

高村先生 :  音楽は、家内のお供をしてコンサートに行きます。まぁ、A級、B級、C級でいうと・・・D級のクラシックファンです。D級のクラシックファンで、NHKの名曲アルバムを時々見る程度です。

黄 :  お忙しいから中々そういうお時間も無いですよね。
それから、先生がいつもピシッとしてらっしゃるのはやはり、少林寺拳法をやっているからなのでしょうか?

高村先生 :  ピシッとしているかどうかっていうのは分かりませんが、私は腰を痛めた時は腰を屈めているのです。腰が痛くない時は割と姿勢が良いと言われますが、腰が痛い時の私を見た人はなんだか80位の人に見えると言います。

黄 :  そうなんですか。国会なんかで忙しいと思いますけれども、是非、日中の友好の交流の為にお力を頂ければと思います。

高村先生 :  私はよく言うのですが、残念ながら日本の国民に中国が嫌いだと言う人がいます。好きだと言う人もいるけど嫌いだと言う人もいる。そういう人に対して言うのは、『好きでも嫌いでもいいけれども、中国と上手く行かないとあなたが好きな日本の為に良くないよ。』と、こういうことです。

黄 :  そうですよね。私の意見としましては中国も、もう少し謙虚になって貰いたいなというのがありますね。

高村先生 :  私にもありますよ。だから中国とは時に厳しく、時には温かく。私の大好きな日本にとって中国というのはとても大切な国です。

黄 :  最近は本当に前に比べれば中国も歩み寄る姿勢も見えてきましたし、色んな意味では少しづつでも、それぞれの良いところを学び、隣同士で唯一漢字を使う国の日本と中国は文化的に近いところがありますし、是非これからも40周年、50周年、60周年と長く交流が続くといいですね。

高村先生 :  そうですね。お互いの自称愛国者同士が罵り合うっていうのが一番良くない。

黄 :  良くないですね。それはもうどこかの国の思う壷ですから。

高村先生 :  それが一番良くないね。

黄 :  そうですね。本当に今日はお忙しい中有難う御座いました。

高村先生 :  はい。どうも有難う御座います。

黄 :  是非、私たちのホームページ『voice of china』の方にも、何かご意見など、こんなことしたらどうかなど提案がありましたら宜しくお願い致します。

高村先生 :  はい。どうも有難う御座いました。

黄 :  どうも有難う御座いました。



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